2023年4月 キラリ☆電大生 M.Rさん

学園広報誌「TDU Agora」2023年4月号からキラリ☆電大生、M.Rさんをご紹介します

アルビオンと共同研究

~深層学習を活用した肌分析方法について研究発表~

2023年1月、国際会議IWAIT2023(韓国)にて。右は指導教員の長谷川誠教授。

画像処理研究室 M.Rさん
工学研究科 情報通信工学専攻(令和5年3月修了)

私は、画像処理について研究しており、株式会社アルビオンとAI技術の一つである深層学習を用いた新規肌分析方法について共同研究を進めています。特に肌のシミに注目した、現在の肌のダメージ状態や未来の肌を予測することを目的とした研究になります。

深層学習モデル

私たちは、2つの観点から肌の状態を可視化する方法を検討しました。1つは、「深層学習を用いた表面化していないシミの画像生成」です。シミは特に30代以降で徐々に肌の表層に現れてきますが、早期にその状態を知ることで予防や日常のスキンケアにも役立つと考えられています。しかし、シミになる手前の状態を確認するのは特殊なカメラでなければ捉えることが困難です。そこで深層学習を用いて、特殊なカメラを使用しなくても目に見えないシミを確認できる可能性を検討しました。これにより、通常のカメラで撮影した肌の画像から、表面化していないシミの画像を生成する技術を見出すことができます。また2つ目は、「深層学習を用いた化粧品の継続使用による効果の予測提案」です。深層学習を用いた肌画像処理によって、今の肌状態を診断することができるようになっていますが、化粧品を使用し続けた肌の未来を予測することができないという課題に着目し、化粧品を一定期間使い続けた肌の画像を深層学習させることで、現状分析から化粧品を使用し続けた場合の効果を予測する方法について検討しました。これにより、現状の肌の画像から、化粧品を継続使用した未来の肌を予測し画像化するアルゴリズムを構築することができました。

美容機器VISIAによる肌の撮影

私はもともと美容に興味があり、肌の状態を簡易的に知る方法があればと考えこの研究を進めました。データの収集には苦労した面もありますが、企業の方にも協力いただき結果を得ることができました。課題解決のために多くの方と議論を重ね試行錯誤したことは、私にとって充実した学生生活の思い出となりました。

(令和5年3月 記)

学園広報誌「TDU Agora」Vol.64(2023年4月号) キラリ☆電大生より転載

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