2022年7月 働く電大人 合川茉里さん

2022年7月号から「働く電大人」、合川茉里さんをご紹介します

印刷技術で電子回路を形成するための導電ペーストを開発

日本化学工業株式会社 研究開発本部 回路材料研究部 回路材料グループ
合川 茉里さん(2008年3月 大学院工学研究科 物質工学専攻修了)

私が研究開発の仕事を志望したのは、大学3年生の夏に参加したインターンシップがきっかけでした。電熱機器の開発・製造をするメーカーで2週間の就業体験をした中で、研究員の方が開発や設計をした製品のことを、目を輝かせて話してくれたのが印象的でした。この経験から、研究開発の仕事に憧れを抱きました。

開発中の電子回路形成用ペースト

大学院修了後、様々な製品に利用されている材料の開発に魅力を感じ、日本化学工業に入社しました。現在は、回路材料の開発に携わり、印刷技術で電子回路を形成するための導電ペーストの開発に取り組んでいます。会社ではお客様の生の声を聞きながら開発ができることが学生時代とは一番異なり、楽しさでもあります。お客様からポジティブな反応を貰えると、最高の喜びとやりがいを感じます。大学院時代に教授から叩き込まれた「仮説→実験→検証」を繰り返す研究の手法は、現在の仕事で大いに役立っています。

お世話になった篠崎開教授と卒業式当日

プライベートでは、現在10歳、7歳、5歳の3人の子どもがいます。母が働く姿を見てきたので、出産後も働くことに迷いはありませんでした。もともと深く悩まないタイプなので、子育てと仕事も「なんとかなる」の精神でどうにか両立しています。食洗機やお掃除ロボなど、便利な家電はフル活用しています(笑)。子育てに時間がとられるため、仕事の時間は限られますが、時間を効率的に使う意識が身につき、これまで以上に質の高い仕事をするよう心がけています。仕事も育児も楽しめている今の状況は充実していて、とても幸せです。新しい機能を発現する材料を開発し、子供たちに自慢することが将来の目標です。

研究室のメンバーと(前列右から2番目が筆者)

化学はとても楽しいです。学生の皆さんにも是非、研究の楽しさや面白さ、充実感を味わってもらいたいと思います。一緒に新しい発見をしてワクワクしましょう。皆さんの中から仲間が増えることを期待しています。

学園広報誌「TDU Agora」Vol.55(2022年7月号) 働く電大人より転載

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