2022年9月 特集 IDCロボットコンテスト2022

2022年9月号から特集 IDCロボットコンテスト2022をご紹介します

IDCロボットコンテスト2022

~オンラインにて開催~

未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科
釜道 紀浩 教授

IDC ロボットコンテスト2022 参加学生

International Design Contest(IDC ロボットコンテスト大学国際交流大会、通称:IDCロボコン)が、 2022年8月1日から12日にかけて、オンラインで開催されました。東京電機大学からは、学内選抜で選出された3名の学生が出場しました。
IDCロボコンは、世界各国から大学生を集めて開催される国際ロボコン大会です。創造性豊かな国際的感覚を持ち合わせた学生の育成を目的として、1990年から開催されています。IDCロボコンでは、出場する各国の大学は代表学生を選出して大会に送り出します。大会に参加した学生たちで多国籍の混成チームをつくり、ロボットの設計・製作を行い、競技会に挑みます。提示されたテーマに対し英語でコミュニケーションを取りながら、アイデアを出しあい、協力してロボットの設計・製作に取り組みます。

Unityで作られたバーチャル競技場

今年は中国の清華大学がホスト校となり開催されましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により昨年に引き続きオンライン大会となりました。ゲームエンジンであるUnityを用いて、バーチャル空間上でロボット競技会を開催する形がとられました。日本(東京電機大学、東京工業大学)、中国(浙江大学、清華大学、上海交通大学)、韓国(ソウル大学)、タイ(選抜学生)、シンガポール(シンガポール技術・デザイン大学)、インド(アムリータ大学)、メキシコ(国立工科大学)、ブラジル(サンパウロ大学)の世界8か国から53人の大学生が参加し、12チームが編成されて大会が実施されました。

川を流れるボーナスツリーをロボットで運搬

今年のテーマはHarness the River。川の氾濫を防ぎ、灌漑や交通など水域を有効に活用するための「治水工事」をイメージしたゲームです。各チームは、ダムを建設するための資材運搬と、土壌流出を防ぐための植樹を行う2種類のロボットを設計・製作します。競技会ではそのロボットを操作し、資材に見立てたボールをボックスに運び、また、木を植樹エリアに植えることで得点を獲得します。試合時間の中盤には、ボーナスツリーが中央の川を流れていきます。そのボーナスツリーを植樹エリアに植えることに成功すると、獲得点数が2倍になるというルールです。
製作期間は実質5日程度でしたが、オンラインミーティングツールやチャットツールを駆使して、協働作業を行い、全チームが製作を完了することができました。通信遅れやプログラムの不具合などオンラインゲームならではの難しさもありましたが、ゲームは対戦形式で行われ、充実した大会になりました。参加した学生たちは、世界各国の学生と一緒に課題に取り組むという貴重な経験ができ、多くの学びがあったことと思います。

参加学生のコメント

中田 啓介さん
(工学部 機械工学科 3年)

今回のロボットコンテストで貴重な経験を積み、多くのことを学ぶことができました。文化も喋る言語も違う学生と協力して課題に取り組むということは、なかなか経験できるものではありません。
コミュニケーションの壁や考え方の違いを乗り越えるのは非常に困難でしたが、良い勉強になりました。

福田 楽人さん
(工学部 先端機械工学科 3年)

ロボコンでまず大変だったのは会話です。訛りや喋り方も影響して苦労しましたが、チャットなども利用して意思疎通を図りました。チャットツールの利用に関しても、国によって使用制限があり、みんなの意見をまとめて把握することも大変でした。しかし、みんなで協力して取り組み、様々な提案をすることで、チームが一丸となって良いロボットを作れたと思います。

大依 立さん(未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科 3年)

2週間のIDCロボコンを終えることができてホッとしました。大会初日は自己紹介とロボット構想の話し合いがあり、海外の学生の英語力やアイデアに圧倒され、自分に何ができるか不安になりました。そんな中、英語でのコミュニケーションやUnityの使用方法に苦戦しながらも必死に言葉を交わし、製作完了することができました。結果は予選敗退でしたが、2週間の経験が自信につながりました。

学園広報誌「TDU Agora」Vol.56(2022年9月号) 特集より転載

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