システムデザイン工学部 デザイン工学科 私の4年間のステップ(4)

デザイナーと福祉機器の開発という2つの職業に興味がありました。当時、新設のデザイン工学科では、幅広い分野を学びながら将来の選択ができることを知り、入学を決めました。

デッサンをゼロから本気で学ぶきっかけになった授業

私が初めてデッサンを習った授業が「デザイン工学基礎実習」。鉛筆デッサンやプロダクトスケッチを通じて立体構成の基礎を学びました。絵を描くことは好きでしたが、先生から高評価をもらえず悔しかったです。これを機にデッサンをゼロから学びたいと心底思いました。アイデアを表現するためにはデッサン力が不可欠。「デザインを本気で志すなら、線と円を毎日描き続けなさい」というアドバイスを先生からいただき、よい指針になりました。

教科書のスケッチの模写。デッサン上達のためには練習あるのみ。教科書のスケッチの模写。デッサン上達のためには練習あるのみ。

考えを突き詰める苦しみと、その先の達成感

「視覚デザイン基礎」の課題は、2つのプロダクトを組み合わせて、新たなプロダクトを生み出すこと。私は長時間の電車通学のときに、参考書を片手で持ちやすいよう、鍋つかみとブックカバーを組み合わせるアイデアを思いつきました。それまで、幾度となくアイデアスケッチを提案しても、先生からなかなかOKが貰えませんでした。その分、考え抜いて納得のいく提案ができたときの達成感はひとしおで、デザイナーになろうと意識し始めました。

鍋つかみとブックカバーを組み合わせたgrip bookcover。鍋つかみとブックカバーを組み合わせたgrip bookcover。

鉛筆1ダースがなくなるまで、スケッチに没頭した

後期の「デザイン工学プロジェクトB」では、自分で映画を選び、劇中に登場しそうなプロダクトをデザインするという課題に取り組みました。この時、将来は自動車メーカーのデザイナーを志望しており、夢に一歩でも近づくために時間を忘れてアイデアスケッチを繰り返しました。題材に選んだ近未来映画『アイ,ロボット』には自動運転車が登場しますが、反動的にアナログなモノへの需要が高まると考え、あえて未来の「手動運転車」をデザインしました。

画像編集ソフトPhotoshopでデジタルスケッチを描いて提出。画像編集ソフトPhotoshopでデジタルスケッチを描いて提出。

女性目線から生まれるデザインを提案

女性ならではのデザインを手掛けたいと、「卒業研究」では、孤立した子育て、“孤育て”に不安を募らせる母親に着目し、地域住民と母子が気軽につながる、サードプレイスとなる車の提案を考えています。地域交流が活発なカフェでお客様に交流しやすい空間デザインに関する意見を伺いながら、元自動車メーカーのデザイナーである指導教授とも意見交換を重ねています。誰かに必要とされるやりがいを感じる研究です。

最終提案では、3DソフトRhinocerosを用い可動部分も立体化。最終提案では、3DソフトRhinocerosを用い可動部分も立体化。

株式会社SUBARU

内定先ではCMFデザイナーとして、Color(色)・Material(素材)・Finish(加工方法)のデザインを担当します。SUBARUは見た目の美しさだけではなく、安心安全などの機能性も兼ね備えたデザイン開発を行っている点が魅力です。いつか自分がデザインに携わった車に乗ることを目標に、本学で得た学ぶ姿勢を大切にしながら楽しく働きたいです。

コーストジャズオーケストラ部でアルトサックスを担当

文化部会のコーストジャズオーケストラ部に所属し、約30名のメンバーで活動しています。先輩たちの卒業リサイタルでサックスのソロを吹いたことなど、楽しい思い出ばかりです。

コーストジャズオーケストラ部でアルトサックスを担当

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