東京電機⼤学 学⻑
射場本 忠彦
東京電機⼤学は「科学技術で社会に貢献できる⼈材の育成」を使命とし、その学位授与⽅針(DP)において、「実学を尊重する」とともに、「常に新しい知識の獲得に努める」ことを推奨しています。これは、最近話題のAI技術に関しても同様であり、新しい科学技術の活⽤は、推奨されるべきであり、それを妨げるものではありません。 br> ⼀⽅、本学は教育研究理念として「技術は⼈なり」を掲げ、科学技術者として必要な教養、倫理観をもつことを掲げています。⼈として技術者として⽴派であるためには、法令遵守はもちろんですが、⼈間としての信義則(互いに信頼し、誠実さに努めること)が⼤切です。
東京電機⼤学における全ての授業は、本学卒業⽣に期待される資質・能⼒(DP)を育む目的で計画・実施されています。 br> 授業における課題作成は、皆さん⾃⾝がその資質・能⼒を⾝につけるために、⾃らが取り組むことが必須の要件です。課題に取り組む様々な学習経験が、皆さんの資質・能⼒を伸⻑させるからです。つまり、授業における課題レポートについては、学⽣本⼈が作成することを前提としています。 br> 課題によっては協業が許容、あるいは推奨される場合もありますが、その場合であっても他⼈のレポートや、⽣成系AI(ChatGPTなど)の出⼒などを基礎とする(実質的に⾃⾝の成果とは⾔えない)ものを提出することは認められません。
⽣成系AIを含む他者の成果を⾃⾝の成果と偽ることは、学習⾯だけでなく倫理的にも⼤きな問題であり、本学では成績評価などにおいて厳格な対応を⾏います。 br> 新しい科学技術に関する考え⽅は⼈によって様々です。今後、AI技術も含めた新しい科学技術と教育のあり⽅に関しては、共に考えていきましょう。
*DPとは、本学の卒業⽣に期待する資質・能⼒を明記した「学位授与の⽅針」(ディプロマポリシー)のことです。