オープンキャンパスで主コース・副コース制を知り、多くの学問に触れたいと思いました。プログラミングをベースに機械製図なども学び、広い視野でものづくりを学べる点が魅力でした。
高校の物理・数学の応用で電気回路の基礎を習得する「電気回路Ⅰ・演習」では、自分の知識不足を痛感しました。そこで、高校のおさらいをしながら、参考書で授業を予習・復習。わからないところは、教員や大学院生が指導してくれる学習サポートセンターを活用しました。「電気は水の流れにたとえる」など、学習のヒントを得て理解を深めたことで、大学で学んでいく自信につながりました。
電子機器を初めて扱ったのが、「電子工学基礎実験Ⅰ・Ⅱ※」。6人1組で、約20個のテーマ(実験)に取り組みました。自分の手で配線を行い、抵抗や電源がどんなものかを知ったので、回路図を見ただけで実物をイメージできるようになりました。苦労したのは、最高3回まで再提出がある毎週の実験レポート。考察がポイントですが、文量で評価を得ようとびっしり書き込んだところ、要点がわからないと指摘されて再提出になりました。
※2017年度入学生の2年次設置科目。
さまざまな業界のエレクトロニクス技術と市場動向を、半期13個のテーマで学ぶ「先端エレクトロニクス概論」。環境に優しいと言われる電気自動車が、バッテリー製造時に大量のCO2を排出している話など、実例を交えた講義内容で、日常生活でも工学を常に意識するようになりました。毎回、興味を持った技術について調べ、考察しレポートを提出。就職活動の業界研究・企業研究にも役立ちました。
医師を経て工学的な研究をしている宮脇富士夫教授に師事したいと思い、研究室を選びました。ヒトの血液循環を模擬した水回路を用いて左心室の圧力と容積を精密に計測してEmaxを求めます。特に容積の精密計測は非常に難しいのですが、いろいろな工夫を凝らして容積変化を多く見積もっても0.2mL以内に収めています。この工夫の一つに逆流ゼロの人工弁があります。逆流があると左心室容積が正確に計測できないので、3種類のシリコーンの配合率を調整し、逆流ゼロになるまで何度もつくり直す根気のいる作業を行っています。
入学時は、土木系専門高校出身で数学・理科の知識が不足していたため、授業についていけるか不安でした。しかし、基礎から着実にステップアップできるカリキュラムと、先生方や学習サポートセンターなどの手厚いバックアップがあったおかげで、安心して学びに打ち込むことができました。入社後は、首都圏の電力供給を担う責任を意識し、力を尽くします。
1人または友人と2人で、目的を決めない旅をするのが好きです。気ままに観光を楽しむこともあれば、一日中宿にいることも。心身をリセットできるので、社会人になっても続けます。