幼稚園の時から、工作や飛行機や重機などの大きな機械が動く様子を見るのが好きでした。電大には切削機などさまざまな加工機械を実習で使える学びがあり、興味深く志望しました。
当時は、コロナ禍でほとんど大学には行けませんでしたが、飛行体を製作した「ワークショップ」が印象的です。ただ工作キットを組み立てるのではなく、それまでのオンライン授業で飛行機の構造や、構造力学、流体力学といった物理を学んだうえで、自分なりのデザインを考案。身につけた知識がものづくりに生かされる実感を得られ、非常にやりがいがありました。
週に1回開講されていた「機械工学実験実習」で、金属の引張試験や、モータの動く仕組み、水や空気の流れ、熱伝導の実験などさまざまなテーマに取り組みました。電大には本格的な実験装置がたくさんあり、見るのも動かすのも楽しかったです。また、講義で学んだ定理を使って実験レポートをまとめる課題も新鮮でした。
CADを使った「機械設計製図」の授業で、渦巻きポンプを設計しました。構造が複雑で、教科書とは違う寸法で設計するため、計算が容易ではありません。授業では設計職が実際に使うソフトを操作。高い評価をいただけたことは、就職活動で大いにアピールできました。
「振動制御研究室」に所属し、電車のケーブルラックについて研究中です。大地震下では電車のケーブルラックが大きく振動して吊りボルトが破断し、崩壊してしまいます。そのため、振動を低減できるような構造を、何パターンもの地震の揺れ方や周波数での実験を重ねて研究しました。
大型機械が好きなので、立体駐車場や大型クレーンを扱うIHI運搬機械への就職を決めました。まちの再開発などで立体駐車場のニーズは今後も尽きることはなく、自動運転車やドローンが一般に普及すれば、それらに対応する駐車場の開発も必要になるはずです。自分が設計した駐車場が未来のまちで利用されることを想像し、今からワクワクしています。
車を運転するのは楽しく、行動範囲が広がりました。大阪を巡ったのちに兵庫の姫路城へ遠出したこともあります。最近は山梨の大月まで運転し、美味しいほうとうに舌鼓を打ちました。