2025.02.05
電気電子工学科 渡邉翔一郎准教授が、一般財団法人エヌエフ基金「2024年度 研究開発奨励賞 特別賞」を受賞しました。
一般財団法人エヌエフ基金では、年度ごとに募集分野を定め、さまざまな研究開発を支援しています。
第13回(2024年度)は、「先端計測」、「環境・エネルギー」、「新価値創成」分野より 、革新性と独創性の高い、かつ科学や技術の進歩、発展に役立つ研究開発が選ばれました。
また、この受賞は、 12/4付 電波新聞、12/5付 日刊工業新聞でも紹介されました。
電気鉄道は重要な交通インフラであり、今後の持続可能な社会の実現に向けて省エネルギー技術の研究開発が期待されています。様々な研究開発のアプローチがある中で、渡邉は列車の運転方法と運行計画(ダイヤ)を工夫する“省エネルギー運転”に着目して研究してきました。
本研究開発では渡邉の提案する省エネルギー運転理論で精緻な列車制御の数値計算を行い、自動列車運転装置(ATO)を活用した実験により、従来比で約17%の省エネルギー効果が得られることを実証しました。特に秒単位の運行計画最適化とその実証はこの研究分野において重要な成功実績と考えています。他にも、運転支援装置応用を見据えた運転シミュレータのエネルギー計算装置の開発や、実応用を見据えた車両データ測定法および解析・計算法を考案しています。直近では、IoTを活用した鉄道車両のビッグデータ解析にも取り組んでいます。
これらの取り組みが評価され、研究開発奨励賞を受賞することができました。さらに大変光栄なことに、その受賞者の中から特に優れた研究者に授与される研究開発奨励賞特別賞を受賞することができました。
これまでの研究開発では、多くの方々のご支援ならびにご協力を賜りました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。今回の受賞を励みに、これからも鉄道工学を担う研究者の一人として責任を持ち、より一層、教育指導と研究活動に邁進してまいります。引き続き、ご助言ご指導を賜れますと幸いです。
最後に、本選考でご尽力いただきました一般財団法人エヌエフ基金の関係各位に深謝申し上げます。