2019.05.20
5月11日にイタリアのヴェネチアで開幕した現代美術の祭典、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展。建築学科の能作文徳准教授は、約90カ国が参加する「国別部門」に出展しています。
ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展は、イタリアの島都市ヴェネチアの市内各所を会場に隔年で開催される、120年以上の歴史をもつ世界最大規模の現代アート展。各国のパビリオンに国を代表するアーティストが出展する「国別部門」は世界の美術界の注目を集めています。
日本館では「Cosmo-Eggs/宇宙の卵」をテーマに、キュレーターを服部浩之氏、美術家の下道基行氏と作曲家の安野太郎氏、人類学者の石倉敏明氏、建築家で本学未来科学部の能作文徳准教授が協働。
美術家の下道氏が近年、沖縄県の八重山諸島などで撮影を続けてきた「津波石」を軸に、人と自然環境の関係を再考するインスタレーションとなっています。
能作准教授は、日本館の空間構成全体をデザイン。異分野の作品群をつなぐとともに、それらと建築空間との応答関係を築き、統合的な空間体験へとひらきました。
能作准教授による設計で、上階の展示室へと貫通する大きなビニール製のバルーンが設置されました。このバルーンは安野太郎氏による音の作品《COMPOSITION FOR COSMO-EGGS “Singing Bird Generator”》の一部でもあり、バルーンから送られる空気によって、音楽を奏で鑑賞者を迎えます。
美術展の一般公開は2019年11月24日まで。2020年春には、ブリヂストン美術館(現在新築工事中)にて帰国展が開催される予定です。