2016.11.20
当研究室は、土木計画学を軸に据えて、都市・地域、交通、災害、環境等に関する調査・研究を行なっています。研究対象は広範ですが、いずれもが、安全・安心・快適・持続可能なまちづくりを目的とするものです。
それでは7 月に「函館新聞」に取り上げられた大型クルーズ客船寄港時の調査・研究について少しご紹介します。今日、インバウンド客の増加を目指し、各地で様々な施策が展開されています。そしてクルーズ船寄港による地域活性化にも大きな期待が寄せられています。当研究室では、2009 年より、乗船客とクルーを対象にしたアンケート調査を、神戸、室蘭、那覇、金沢で継続的に実施してきました。その経験を生かし、今年度は函館で調査を実施しました。調査では、寄港時の観光行動(訪問地、周遊パターン、訪問地での滞在時間、項目別消費額)、満足度、個人属性等のデータを収集し、これらを活用して観光周遊行動のモデル化や経済波及効果の推計を行なう予定です。なお函館ではクルーズの停泊した港と函館駅とを結ぶシャトルバスの運行と利用実態の観測調査、さらにWi - Fi を港と観光スポットに配置して観光周遊データの収集も併せて行ないました。これらのデータを統合利用することで、より再現性の高い観光行動モデルの構築が可能になると期待しています。
なお当研究室の研究テーマが、クルーズといった地に足の着かない浮かれた調査・研究と思われる方も居られるかもしれませんが、足立区千住地区の災害避難研究、東松山市のデマンド交通システムのデザイン、鳩山町のモビリティマネジメントの実施等、身近な地域社会への貢献にも力を入れて研究活動に取り組んでいます。
☆☆☆ 研究室訪問 第598号(2016.11.20)☆☆☆
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