第103号　「成功の秘訣」

　私はこれまでの経験から、企業であれ、大学であれ、事業の成功には多種多様なケースがあり、上辺だけの真似ごとでは成功は得られないと確信しています。一方、失敗には共通点が多く、失敗という地雷を絶対に踏まないで、事業を前に進める事が生き残りの秘訣であると思うのであります。

　最近読んだ「経営の失敗学」（菅野 寛著）でも、組織が失敗を最小限にすることが、生き残りの秘訣であり、「事業の本質を明確に意識し、絶対に譲らず、例え失敗してもチャレンジすることを称賛する組織文化を育むこと」が最も重要と述べられています。

　端的に言えば、「当たり前の正道をしっかりと実行する」ことに尽きるわけで、まさに私が常日頃お話ししている「当たり前のことを当たり前にすれば何の問題もない」と全く同じなのです。

　私は、理事長就任以来、再三「東京電機大学人たれ」と申し上げています。東京電機大学人とはすなわち、「建学の精神、教育・研究の理念の実現を目指す、高い志と高度な知識、倫理観強い品格ある人間」を指すのであります。

　そして私たちの「事業の本質」とは、学園の使命「技術で社会に貢献する人材の育成」で3つの指針、教育・研究の理念、5つの行動規範があります。そして全ての基本が「東京電機大学人の基本姿勢」に集約されており、まさに当たり前のことなのであります。

　私は、全教職員がこれらを基本に常に学園業務に精励頂きたいと思っています。

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