第40号 「3つの研究姿勢とセレンディピティ」

2011.07.29

 6月21日(火)に前NHK放送技術研究所長で、超高感度カメラの開発で有名な、谷岡健吉先生の講演会が東京電機大学経営同友会の主催で開催されました。
 先生は工業高校をご卒業後、NHKに地元採用され高知放送局で勤務されました。その後NHK放送技術研究所への転勤を決意され、カメラの目である撮像管の研究に携わり博士号取得、研究中断の危機を経験されながらも超高感度HARPカメラ開発を成功に導かれました。その研究成果は丹羽高柳賞(映像情報メディア学会)はじめ数々の受賞、そして放送のみならず医療やバイオサイエンス、深海探査など広く応用され社会で活用されております。
 当日は先生ご自身の経験から得られた3つの姿勢をご紹介いただきました。すなわち、研究には執念と愛情をもって臨む。論文をうのみにせず自ら手を汚して実験等に取り組み自分自身の目で確認し納得する。常に問題意識をもつ、であります。これらを踏まえたとき、はじめて偶然をきっかけに閃きを得、成功や幸運を掴み取れるとのお話しで、このセレンディピティは多くの発明や発見にも共通していると感じました。
 谷岡健吉先生には6月より本学客員教授にも就任いただきました。研究への姿勢、お人柄は、まさに本学の建学の精神「実学尊重」、教育・研究理念「技術は人なり」に相応しい方と痛感しました。

3つの研究姿勢とセレンディピティ 6月21日講演の様子

懇談会において

☆☆☆理事長メッセージ 第40号(2011.7.29)☆☆☆
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