第16号「丹羽保次郎先生 墓参」

2018.06.29

 5月12日に、校友会三重県支部総会に参加いたしました。今回は支部設立20周年の記念の年であり、松阪市の清光寺にて、本学初代学長丹羽保次郎先生の墓参が企画されていました。

 丹羽先生は、昭和天皇の即位大礼(昭和3年)に使用された写真電送装置(FAX)を開発されました。文化勲章を受章され、日本の十大発明家の一人に数えられる工学分野屈指の偉人です。先生は本学の教育・研究の理念「技術は人なり」の名言を残され、昭和50年2月28日にご逝去、この松阪の地に祀られました。私は東京電機大学に奉職して12年になりますが、いつかは墓参したいと願いつつ果たせていませんでした。今回は墓参の念願が果たせたことから、三重県支部の方に心から感謝しております。

 私は高校生の頃に画像の魅力に取りつかれ、大学院生の時代から画像通信の研究を行い、NTT時代にファクシミリ通信網の研究開発に従事し、その実用化に参画しました。ファクシミリは日本が誇る発明の一つであり、一時期世界中のファクシミリすべてが日本製ないしは日本で製造された機器のOEMというほどとなり、日本の産業に大きく貢献しています。画像分野に従事する研究者として、このような素晴らしい発明をされた先生に今回墓参を通じて身近に接することができたことを生涯の宝とし、先生に迫る高度技術者を育成することを墓前に誓ってまいりました。

 先生没後から半世紀近くたち、IoT の進展とともに画像通信の果たす役割はますます重要となってきています。永遠に色褪せない先生の名言「技術は人なり」を常時心に思い浮かべながら、全教職員の皆さまと力を合わせ、高度技術者の輩出を念じつつ清光寺を後にしました。

5月12日、丹羽先生の墓前にて

☆☆☆学長メッセージ 第16号(2018.6.20)☆☆☆
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