2016.12.20
11月28日、異文化交流事業の一環として台湾中原大学を訪問し、張光正学長と懇談する機会を得ました。中原大学は昭和29年に設立された理工学カレッジを出発点とし、最新の法律カレッジに至る7カレッジ・学生数60,000 人を擁する、著名私立大学の一つです。理工学を創始としているため、建学や教育・研究の理念は本学とほぼ同じですが、張光正学長が4年前に2度目の学長となられた時に作られた全人的教育(Holistic Education)の理念については、キリスト教精神から自然に導かれたと思われますが、大変参考になりました。
その理念は、次の4つの平衡感を持つことを基本としています。①専門・教養間の平衡感、②知識追及・人格形成間の平衡感、③個人・集団間の平衡感、④体・意・魂間の平衡感、の4つです。①②③は納得するものですが、④は特に考えさせられました。中原大学の外国人向けパンフレットで、④の英語は“Balance among Body,Mind & Soul”となっており、私が「体・意・魂」と訳してみました。
日本語で対応する言葉は「心・技・体」ではないかと思います。「心・体」は対応していますが、「技」と「意」とは異なっています。「心・技・体」と言う言葉は、柔道とは何かを説明するために1940年頃から使われるようになったとの説があり、当時はインターネットもサイバー空間もなく「ものつくり」の時代であったことを反映して「技」となったのではないかと思います。張光正学長はIoT時代を反映されて「意(識)」を選ばれたのではないかと、思慮の深さに感銘した次第です。
☆☆☆学長メッセージ 第8号(2016.12.20)☆☆☆
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