第6号 「生徒・学生目線」

2016.10.20

 9月6日に、日本工業大学教育改革シンポジウムに参加し、近畿大学広報部長 世耕石弘氏の講演「知と汗と涙の近大流コミュニケーション戦略」を拝聴しました。「養殖マグロ」を先頭に立て、話題を集めている広報戦略を知る機会ができたのは、本年度日本工業大学と締結した大学間協定の最初の協働活動であり、有効性を示す好例でもありました。

 世耕氏の戦略の要点は、①広報部門を集約しトップ指導のもとブレの無い広報を行う事、②近大オリジナルに焦点を絞って徹底した広報を行う事、③生徒・学生目線の広報内容とすることで、特に③が最も重要とのことでした。世耕氏が広報部門に招かれた時に、近大マグロの養殖は20年以上研究の歴史を刻んでおり、すばらしい成果と思えるのに、学内ではあまり知られていなかったとのことです。それを近大の看板にし、同時に学生に解りやすく語りかけることにより「親しみやすい近大」へのイメージチェンジが図れ、受験者数No.1へと躍進したとのことです。大学常識に反する広報手法ということで、本当は「血と汗と涙」の背景があったと思われる活動を、軽くお話になる意志の強さに感動を覚えた次第であります。

 翻って本学における広報戦略はいかがでしょうか。鉄腕アトムをシンボルとし、就職に強い大学をアピールし、東京千住キャンパスの素晴らしさを訴える戦略は、それなりに功を奏し、人気上昇中であり大変心強く思います。しかしながら、本学の具体的成果に基づく実力アピールと言う観点からは、私は忸怩たるものがあります。すべての学科から世に誇る成果を出してもらい、生徒・学生目線でアピールする広報を切れ目なく送り出す体制を、早急に作り上げたいと考えています。

当日シンポジウムで挨拶

☆☆☆学長メッセージ 第6号(2016.10.20)☆☆☆
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