大学院 私の2年間の研究

  • 2018.04.01

    情報環境学研究科は2018年4月に東京千住キャンパスへ移転しました。

複数の研究室に所属したような経験が、自分自身を「考えるエンジニア」へと成長させた

学部生時代の4年次には就職活動も体験したのですが、そこで「自分が目標とする就職をするには、もう少し実力をつけたほうがいい」と思い、大学院進学を決めました。その実力とは、技術力と同時に考察力や解決力などのさまざまな「考える力」です。実際に大学院へ進学してみると、教授との研究活動や後輩への指導などから、「考える力」を養うことができました。
所属するインタラクション研究室では「会話支援ロボットの研究開発」に取り組んでいます。世の中にある多くのロボットは人間との一対一のコミュニケーションを目的としています。けれども人はロボットに発話を促されるよりも、自発的に発話をしたほうが欲求を満たせるという仮説のもと、人と人のコミュニケーションを促進するような役割を担うロボットの開発を目標にしています。私が所属する研究室は、他の研究室と合同で研究内容に対して意見を交換する合同ゼミを開いており、これが私の研究にも大いに役立ちました。自身の研究室でコミュニケーションについて深めると同時に、ロボット工学については他の研究室の教授からも多くのアドバイスをもらったことで、内容もより深いものに。まさに二つの研究室に所属するような体制が、研究内容と同時に、私を「考えるエンジニア」へと成長させてくれたと思います。

コミュニケーションの「間」を埋める、今までとは異なる発想のロボットを研究開発していますコミュニケーションの「間」を埋める、今までとは異なる発想のロボットを研究開発しています

学会 参加した学会で特別賞を受賞

修士1年次に、200名以上が参加する電子情報通信学会主催のシンポジウムで「オーガナイズドセッション賞」という特別賞を受賞しました。学会での発表は普段の研究をブラッシュアップし、聞き手にきちんと理解してもらえるよう内容を精査する良い機会です。学会に参加する機会が多いことも、本学での研究の面白みだと思います。

後輩指導 専門外のことも調べて指導することがプラスに

学部生を含めた後輩を指導することで、研究室を引っ張っていく自覚が生まれました。適切な指導を行うためには、後輩の研究テーマを理解しなければいけないし、自分の専門外の分野について調べることもあります。大変ですが、その経験が自分のプラスにもなっていると実感しています。

そして未来へ 進路先 富士通株式会社

就職先は大手企業でAIやロボットについてしっかりと研究している企業を選びました。中でも富士通は、業務フィールドの幅広さやお客さまへのソリューション提供など、多くの部分に魅力を感じ、志望しました。社会に出たら、これまで研究してきたインタラクティブなコミュニケーションを構築していきたいと思っています。

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