第23号　「学校自ら範を示す」

アニュアル・レポート2010年版を発行致しました。これは本学園の平成21年度の活動報告書です。東京千住キャンパスの進捗状況やトップビジョン、財務情報などを掲載しています。ウェブサイトでもご覧頂けますので、ぜひご一読ください。

　さて本学は歴史上、何度かの困難に直面しています。大正７年8月19日には、隣接の映画館が出火し校舎が全焼した事件がありました。執行部はその日の夜10時に緊急理事会を開き、校舎再建と臨時校舎での授業再開、10月21日の新学期開始を即決。錦城中学(当時)の好意もあり、休講僅か２日で授業が再開されました。一方、工事は創立者の扇本真吉先生が監督となり、生徒や同窓会の寄付や関係者の熱意と努力により、わずか約２ヶ月で新校舎が完成し、予定通り授業が開始されました。

　創立者の廣田精一先生は11月10日の竣工式の挨拶で、再建に際し支援頂いた関係各位に深く感謝した後、大変嬉しかったことの一つを以下のように紹介されました。
　「其一は本校生徒に対する精神上の感化です。倫理教育は『百言一行に如かず』で、学校自ら範を示す外ない。然るに玆(げん)に学校は、10月21日再築落成授業開始と掲示しておきながら、その日になって雨天とか暴風とか申して違約するとなると、先ず学校が嘘を吐くことになる。この違約は最も慎まなければならぬ。（中略）期日を誤らぬことの生徒に及ぼす感化は偉大であったと信じます。」

　このように創立者は、学校・教職員は生徒を第一に考え、また生徒の模範となるよう常に姿勢を正すことを本学園の基礎とされたのであります。

☆☆☆理事長メッセージ　第23号（2010.7.16）☆☆☆
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